花と山野草/四季の山野草(冬)

八王子の四季の山野草
第4話:冬に花咲く、冬に実を結ぶ
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写真は冬の小宮公園「しじゅうからの小道」です。木々はすっかり葉を落とし、鋭い枝先に切り開かれたかのように冬の青空が広がっています。こんな雑木林の風景を著した国木田独歩「武蔵野」から有名な一説をご紹介しましょう。

昔の武蔵野は萱原のはてなきをもって絶類の美を鳴らしていたように言い伝えてあるが、今の武蔵野は林である。林は実に今の武蔵野の特色といってもよい。すなわち木はおもに楢の類で冬はことごとく落葉し、春は滴るばかりの新緑萌え出ずるその変化が秩父嶺以東十数里の野一斉に行なはれて、春夏秋冬を通じ霞みに雨に月に風に霧に時雨に雪に、緑陰に紅葉に、さまざまの光景を呈するその妙はちょっと西国地方また東北の者には解しかねるのである。

国木田の武蔵野の定義によると「立川からは多摩川を限界とする」と書かれています。八王子は惜しいところで武蔵野じゃないんですねぇ。

紅葉

八王子の紅葉の季節は11月末あたりです。高尾駅近くの甲州街道、高尾山口駅から清里駅までの参道、各地の公園などのイチョウ、モミジ、カエデが鮮やかに染まります。(クリックで拡大)
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泉町湧水群のカラー

叶谷榎池を中心とする泉町湧水群は北浅川へ、あるいは城山川に流れ込んでいます。11月。最上流にあたる住宅街の流れに水生植物が育っていました。毎年連休前後になると真っ白な花を咲かせるカラーです。清流にはニシキゴイたちも泳いでいて、目も心も癒してくれます。(クリックで拡大)
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4月末。満開になったカラーの花。この花が咲いているのは私有地内ですので、無断出入りはご遠慮を。居住者様に一声おかけすれば見せていただけます。(クリックで拡大)
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冬の山野草たち

冬は山野草の花が少なくなる季節です。お庭から脱走したこぼれ種たちにも参加してもらいました。(クリックで拡大)
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路傍で、花壇で

ヒマワリといえば夏のイメージですが、冬咲きの花もあるんです。バラも冬枯れの中で鮮やかな花を咲かせていました。(クリックで拡大)
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冬に実る

冬に結実する植物は少ないです。その中で見つけた4種類。キウイは泉町湧水群のほとりに自生していました。(クリックで拡大)
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そうそう!冬の実をひとつ忘れていました。イチョウの実=銀杏です。高尾駅近くの甲州街道に植えられたイチョウは、11月下旬になると、たくさんの銀杏を落とします。洗って干せば美味しく食べられる銀杏なのに、今は拾う人がほとんどいないんですね。(クリックで拡大)
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八王子の四季の山野草(4話)
第1話:春の野辺や路傍に咲く花たち
第2話:夏は山野草たちが真っ盛り
第3話:ひっそりと咲く秋草たち
第4話:冬に花咲く、冬に実を結ぶ(当記事)

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by u-t-r | 2020-06-16 16:00 | 花と山野草

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「現地で直接お話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


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