八王子見て歩記/サクラ保存林/4月中旬-4
2019年 05月 21日
多摩森林科学園のサクラ保存林/4月中旬-4
第4話:「多摩森林科学園の御衣黄(ぎょいこう)」
彼岸通り・見返り通り
八王子の情報に特化した当ブログでは3〜4月になると「桜」で検索される方が増えます。中でも「多摩森林科学園」「御衣黄(ぎょいこう)」は多くの方が興味を持たれるようで、緑色の桜ってどんな花なのか興味津々といったところなのでしょう。私が初めて緑色の花が咲く珍しい桜の品種「御衣黄」を見に行ったのは今から9年前の2010年でした。咲きはじめはまるで葉のような緑色だったはずですが、この時はもう散りはじめで、緑色の花弁が白くなり中心に紅色の線が現れていました。その後も数回行ったものの、1週間ほどで散ってしまうため、なかなか満開時の写真を撮れませんでした。
今回は3月末と4月中旬の2回に分けて訪れたため、幸いなことに4月中旬に満開の御衣黄を撮ることができました。案内図で緑色の花マークを付けた2か所に御衣黄があります。1つめは高台の「彼岸通り」の中ほどに2株、もう1つは「見返り通り」の「関山ベンチ」近くに2株の合計4株が確認できました。(クリックで拡大)
彼岸通りの御衣黄
「彼岸通り」は「柳沢林道」の58番標識から階段を上がった高台の園路です。ここから終点の49番標識まで下に降りる道がありません。御衣黄を見るためにはこの園路を全部歩かなければいけないのです。とはいっても、階段を上がりさえすれば、あとは歩きやすい平坦な道が続きます。
御衣黄は「彼岸通り」の谷側に2株植えてあります。近くに説明板が設置されているので見落とすことはないと思います。
多くの桜が白や紅色のツボミを付ける中、御衣黄はツボミの時からすでに緑色でした。(クリックで拡大)
これが御衣黄です。花びらも中心部分もすべて緑色。桜の花が葉から変化した事を物語っています。(クリックで拡大)
こちらの花は白色になっていました。盛りを過ぎた花弁は全体に白っぽくなり、中心に紅色の線が浮かび上がってきます。(クリックで拡大)
見返り通りの御衣黄
「見返り通り」の御衣黄は「関山ベンチ」近くの園路折り返しに離れて2株あります。三島市の遺伝学研究所から導入された「御祓(みそぎ)」と、京都市の佐野園から導入された「佐野の御衣黄」です。1本目は園路を一度下ってから上がる階段近くの向かって左側斜面。
こちらの御衣黄は斜面の上に咲いているので、双眼鏡か望遠レンズ付きのカメラがないと観察するのが難しいです。皆さん苦労されていました。(クリックで拡大)
もう1本は「関山ベンチ」近くのカーブを曲がった先にあります。
こちらの御衣黄は谷側に植えてあるので花が近いです。見落としてしまう方が何人もいらっしゃったようで、お互いに教え合いながら戻って観察されていました。どの御衣黄もまだ若木なのか、ほかの桜よりも小さい木なんです。
やや赤みがかった葉に緑色のツボミ。染井吉野は花が先に咲くのに対して、御衣黄は花と葉が山桜のように同時に開きます。(クリックで拡大)
派手な花を咲かせる桜の中にあって、御衣黄は地味な桜です。なぜ品種として生き残ってこられたのか不思議です。(クリックで拡大)
葉陰に咲く御衣黄。知らないで歩いていると、葉と間違ってしまうくらい目立たない花です。(クリックで拡大)
「彼岸通り」を歩くと、もう1種類。園内でもこの1か所にしかない珍しい桜が植えてあります。それは黄色い花が咲く鬱金(うこん)桜。緑色の花が咲く「御衣黄」と並んで、黄色い花が咲く非常に珍しい桜です。写真では黄色というより白色っぽく写っちゃいました。(クリックで拡大)
多摩森林科学園のサクラ保存林/4月中旬(4話)
第1話:「一重も八重も枝垂も満開」高尾駅前の枝垂桜〜第2樹木園〜森の管理室〜彼岸通り
第2話:「ピンクと白の桜雲、里桜園」柳沢林道〜遠見通り〜里桜園〜山の上あずまや
第3話:「桜の園の中心へ」昭和林道〜見返り通り〜関山ベンチ〜釣鐘草通り〜第2樹木園〜森の科学館裏手
第4話:「多摩森林科学園の御衣黄」彼岸通り・見返り通り(当記事)
多摩森林科学園のサクラ保存林/3月末(3話)
第1話:「高尾の桜はまだ咲きはじめ」森の科学館〜第2樹木園〜森の管理室〜柳沢林道
第2話:「大きな桜の咲く高台」柳沢林道〜遠見通り〜山の上あずまや
第3話:「貴い方の衣色、御衣黄」昭和林道〜見返り通り〜関山ベンチ〜仲通り
第4話:「多摩森林科学園の御衣黄(ぎょいこう)」
彼岸通り・見返り通り
今回は3月末と4月中旬の2回に分けて訪れたため、幸いなことに4月中旬に満開の御衣黄を撮ることができました。案内図で緑色の花マークを付けた2か所に御衣黄があります。1つめは高台の「彼岸通り」の中ほどに2株、もう1つは「見返り通り」の「関山ベンチ」近くに2株の合計4株が確認できました。(クリックで拡大)
「彼岸通り」は「柳沢林道」の58番標識から階段を上がった高台の園路です。ここから終点の49番標識まで下に降りる道がありません。御衣黄を見るためにはこの園路を全部歩かなければいけないのです。とはいっても、階段を上がりさえすれば、あとは歩きやすい平坦な道が続きます。
「見返り通り」の御衣黄は「関山ベンチ」近くの園路折り返しに離れて2株あります。三島市の遺伝学研究所から導入された「御祓(みそぎ)」と、京都市の佐野園から導入された「佐野の御衣黄」です。1本目は園路を一度下ってから上がる階段近くの向かって左側斜面。
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「彼岸通り」を歩くと、もう1種類。園内でもこの1か所にしかない珍しい桜が植えてあります。それは黄色い花が咲く鬱金(うこん)桜。緑色の花が咲く「御衣黄」と並んで、黄色い花が咲く非常に珍しい桜です。写真では黄色というより白色っぽく写っちゃいました。(クリックで拡大)
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取材協力:多摩森林科学園多摩森林科学園のサクラ保存林/4月中旬(4話)
第1話:「一重も八重も枝垂も満開」高尾駅前の枝垂桜〜第2樹木園〜森の管理室〜彼岸通り
第2話:「ピンクと白の桜雲、里桜園」柳沢林道〜遠見通り〜里桜園〜山の上あずまや
第3話:「桜の園の中心へ」昭和林道〜見返り通り〜関山ベンチ〜釣鐘草通り〜第2樹木園〜森の科学館裏手
第4話:「多摩森林科学園の御衣黄」彼岸通り・見返り通り(当記事)
多摩森林科学園のサクラ保存林/3月末(3話)
第1話:「高尾の桜はまだ咲きはじめ」森の科学館〜第2樹木園〜森の管理室〜柳沢林道
第2話:「大きな桜の咲く高台」柳沢林道〜遠見通り〜山の上あずまや
第3話:「貴い方の衣色、御衣黄」昭和林道〜見返り通り〜関山ベンチ〜仲通り
by u-t-r
| 2019-05-21 16:00
| 八王子見て歩記