花と山野草/高幡不動の彼岸花(前編)
2018年 10月 16日
前編:急峻な山道を上って彼岸花の群生地へ
高幡不動の彼岸花(東京都日野市)
八王子市のお隣り日野市。京王八王子駅から5駅目にあるのが高幡不動です。八王子市民にとって初詣でなじみ深いお寺さんです。例年梅雨時に開催されるあじさいまつりを見に行ったのは去年(2017年)の6月でした。その時にいただいた「高幡不動尊境内略地図」には、山内八十八ヶ所の巡拝路とあじさいマップとともに彼岸花の群生地が記されていました。開花時期は9月中旬〜下旬とのこと。高幡不動尊ニュースで開花状況をチェックしていると、9月10日に咲き始めて、20日には墓地側で引き続き見頃、 曼珠沙華句碑の上側斜面は咲き始めたそう。じゃあ、ということで28日に撮影に行ってきました。
「高幡不動尊境内略地図」を見ると、彼岸花が多く咲く場所へは「四季の道」を左へ左へ歩けば着きそうです。右側の建物がいっぱいあるところが高幡不動の境内。左の緑色は高台の丘陵地帯で不動ヶ丘と呼ばれています。彼岸花はさらに奥の「馬場あと」周辺。赤く塗られているところが群生地です。なんだ!近いじゃないの。この時、私の頭には地形の起伏が全く入ってなかったのでした。(クリックで拡大)
高幡不動へ
京王線「高幡不動駅」から高幡不動までは歩いてわずか5分ほど。東口を出れば目の前に「高幡不動尊参道」の真っ赤な門が立っています。
土産物屋さんやお蕎麦屋さんが並ぶ参道を抜けると府中街道。前方に見えるのは仁王門です。空が抜けて広々とした景色が広がります。
彼岸花を見に来る方目当てか、境内にはいつもより多くの屋台が並んでいました。
青空と木々の緑を背景に鮮やかな朱色の五重塔。
地階が無料休憩所となっています。清潔な館内トイレとともに冷たいお茶・温かいお茶が無料で振る舞われています。「四季の道」入口はこのすぐ先です。
四季の道へ
藤棚の下をくぐって「四季の道」を目指します。
「四季の道」は「山あじさい観賞路」の下段を通る道です。あとは道なりに歩いていけばいいはず。この時私は重大な勘違いをしました。地図には左上にある高幡城址や馬場あとが記載されていなかったのです。(クリックで拡大)
フェンス沿いの一角が「四季の道」入口でした。
四季の散歩みち入口
山裾のゆるやかな散歩みちで、さまざまな花木・山野草が見られ、可憐な花を咲かせる「山あじさい園」もあります。
数多くある花
椿、桜、山桜、あじさい。山あじさい、もみじ等
珍しい花や草
りょうぶ、さんしゅゆ、にわとこ、藻の花、寒あおい等
「四季の道」は、やがて竹林へと入っていきます。
竹林の中には民家が何軒かありました。手作りベンチの上に、ここで採れたと思われるザクロや松ぼっくり。「季節を楽しんでください。どうぞ!」の優しいコメント付きです。プライバシー保護のため、お名前を消させていただきました。(クリックで拡大)
森の道を先へ進みます。右側が「四季の道」、左側は民家が面していました。すぐ裏側が自然豊かな不動が丘。なんて素敵な立地でしょう。
前方が明るくなってきました。ちなみにここまで彼岸花は1本も見つけていません。
森を抜けたら、彼岸花の群生地どころか出口に着いてしまいました。ここから先は住宅街の道路です。のぉぉぉぉ!!
急峻な山道
あたりをよく見ると、フェンスの脇に急坂の踏み分け道がありました。他には戻るしか道はありません。ここも「四季の道」なんでしょうかねぇ。
諦めて踏み分け道を上っていくと、45度はあるような急峻な坂道です。歩くと前の階段に手がついちゃう!確か、この上は不動ヶ丘頂上の高幡城址です。
なんだか、草がぼうぼうと茂っているし、階段の上には枯れ葉がいっぱい。あまり人が歩かない道のようです。そりゃそうだ。
行き交う人もいない森の階段をどんどん上っていきます。
前方が明るくなって、やっと頂上に到着!と思ったら。
まだまだ続くよ森の道。(クリックで拡大)
上の方にフェンスが見えてきました。今度こそ本当のゴールです。(クリックで拡大)
頂上
頂上は平地になっており、「山内八十八ヶ所」のうち、第三十四番、第三十五番、第三十六番、第三十七番のお地蔵様がある曲輪でした。それはともかく、彼岸花が1輪も咲いてないんですが…。
唯一の道である階段を上がることにします。階段の上には第三十二番のお地蔵様。
「見晴らし台入口」の標識は、高幡城址へ上がる階段です。どこに行けば彼岸花に会えるの途方に暮れていたら、散策中の奥様が教えてくださいました。「階段の上じゃなくて、左の道を行けばいいですよ」。ありがたい。
というわけで、彼岸花を見ることなく前編が終わってしまいました。帰ってから「高幡不動尊境内略地図」で確かめたら、「山あじさい観賞路」からも外れ、境内随一の急坂があるコースを歩いちゃったんですねぇ。青い線が私の歩いた道。もし、彼岸花を観賞されるんでしたら、この道を歩かないことをお薦めします。遠回りで上るのも大変ですから。(クリックで拡大)
後編でようやく彼岸花たちと巡り会うことができました。
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「四季の道」を歩いていると、木の上からカナカナカナカナ!とヒグラシの鳴き声が聴こえてきました。アブラゼミが25度以下では鳴かなくなるのに対して、ヒグラシは日照条件さえあえば涼しくなっても鳴くそうです。物悲しい鳴き声が秋の訪れを感じさせます。
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高幡不動の彼岸花(2話)
前編:急峻な山道を上って彼岸花の群生地へ(当記事)
後編:馬場あとの彼岸花たち
高幡不動の彼岸花(東京都日野市)
八王子市のお隣り日野市。京王八王子駅から5駅目にあるのが高幡不動です。八王子市民にとって初詣でなじみ深いお寺さんです。例年梅雨時に開催されるあじさいまつりを見に行ったのは去年(2017年)の6月でした。その時にいただいた「高幡不動尊境内略地図」には、山内八十八ヶ所の巡拝路とあじさいマップとともに彼岸花の群生地が記されていました。開花時期は9月中旬〜下旬とのこと。高幡不動尊ニュースで開花状況をチェックしていると、9月10日に咲き始めて、20日には墓地側で引き続き見頃、 曼珠沙華句碑の上側斜面は咲き始めたそう。じゃあ、ということで28日に撮影に行ってきました。
「高幡不動尊境内略地図」を見ると、彼岸花が多く咲く場所へは「四季の道」を左へ左へ歩けば着きそうです。右側の建物がいっぱいあるところが高幡不動の境内。左の緑色は高台の丘陵地帯で不動ヶ丘と呼ばれています。彼岸花はさらに奥の「馬場あと」周辺。赤く塗られているところが群生地です。なんだ!近いじゃないの。この時、私の頭には地形の起伏が全く入ってなかったのでした。(クリックで拡大)
高幡不動へ
京王線「高幡不動駅」から高幡不動までは歩いてわずか5分ほど。東口を出れば目の前に「高幡不動尊参道」の真っ赤な門が立っています。
土産物屋さんやお蕎麦屋さんが並ぶ参道を抜けると府中街道。前方に見えるのは仁王門です。空が抜けて広々とした景色が広がります。
彼岸花を見に来る方目当てか、境内にはいつもより多くの屋台が並んでいました。
青空と木々の緑を背景に鮮やかな朱色の五重塔。
地階が無料休憩所となっています。清潔な館内トイレとともに冷たいお茶・温かいお茶が無料で振る舞われています。「四季の道」入口はこのすぐ先です。
四季の道へ
藤棚の下をくぐって「四季の道」を目指します。
「四季の道」は「山あじさい観賞路」の下段を通る道です。あとは道なりに歩いていけばいいはず。この時私は重大な勘違いをしました。地図には左上にある高幡城址や馬場あとが記載されていなかったのです。(クリックで拡大)
フェンス沿いの一角が「四季の道」入口でした。
四季の散歩みち入口
山裾のゆるやかな散歩みちで、さまざまな花木・山野草が見られ、可憐な花を咲かせる「山あじさい園」もあります。
数多くある花
椿、桜、山桜、あじさい。山あじさい、もみじ等
珍しい花や草
りょうぶ、さんしゅゆ、にわとこ、藻の花、寒あおい等
「四季の道」は、やがて竹林へと入っていきます。
竹林の中には民家が何軒かありました。手作りベンチの上に、ここで採れたと思われるザクロや松ぼっくり。「季節を楽しんでください。どうぞ!」の優しいコメント付きです。プライバシー保護のため、お名前を消させていただきました。(クリックで拡大)
森の道を先へ進みます。右側が「四季の道」、左側は民家が面していました。すぐ裏側が自然豊かな不動が丘。なんて素敵な立地でしょう。
前方が明るくなってきました。ちなみにここまで彼岸花は1本も見つけていません。
森を抜けたら、彼岸花の群生地どころか出口に着いてしまいました。ここから先は住宅街の道路です。のぉぉぉぉ!!
急峻な山道
あたりをよく見ると、フェンスの脇に急坂の踏み分け道がありました。他には戻るしか道はありません。ここも「四季の道」なんでしょうかねぇ。
諦めて踏み分け道を上っていくと、45度はあるような急峻な坂道です。歩くと前の階段に手がついちゃう!確か、この上は不動ヶ丘頂上の高幡城址です。
なんだか、草がぼうぼうと茂っているし、階段の上には枯れ葉がいっぱい。あまり人が歩かない道のようです。そりゃそうだ。
行き交う人もいない森の階段をどんどん上っていきます。
前方が明るくなって、やっと頂上に到着!と思ったら。
まだまだ続くよ森の道。(クリックで拡大)
上の方にフェンスが見えてきました。今度こそ本当のゴールです。(クリックで拡大)
頂上
頂上は平地になっており、「山内八十八ヶ所」のうち、第三十四番、第三十五番、第三十六番、第三十七番のお地蔵様がある曲輪でした。それはともかく、彼岸花が1輪も咲いてないんですが…。
唯一の道である階段を上がることにします。階段の上には第三十二番のお地蔵様。
「見晴らし台入口」の標識は、高幡城址へ上がる階段です。どこに行けば彼岸花に会えるの途方に暮れていたら、散策中の奥様が教えてくださいました。「階段の上じゃなくて、左の道を行けばいいですよ」。ありがたい。
というわけで、彼岸花を見ることなく前編が終わってしまいました。帰ってから「高幡不動尊境内略地図」で確かめたら、「山あじさい観賞路」からも外れ、境内随一の急坂があるコースを歩いちゃったんですねぇ。青い線が私の歩いた道。もし、彼岸花を観賞されるんでしたら、この道を歩かないことをお薦めします。遠回りで上るのも大変ですから。(クリックで拡大)
後編でようやく彼岸花たちと巡り会うことができました。
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「四季の道」を歩いていると、木の上からカナカナカナカナ!とヒグラシの鳴き声が聴こえてきました。アブラゼミが25度以下では鳴かなくなるのに対して、ヒグラシは日照条件さえあえば涼しくなっても鳴くそうです。物悲しい鳴き声が秋の訪れを感じさせます。
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高幡不動の彼岸花(2話)
前編:急峻な山道を上って彼岸花の群生地へ(当記事)
後編:馬場あとの彼岸花たち
by u-t-r
| 2018-10-16 16:00
| 花と山野草