八王子周辺エリア/高幡不動-2

第2話:弁天堂〜五重塔〜無料休憩所
高幡不動/日野市
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お寺さんといえば蓮の花がつきもの。高幡不動でも「旗かけの松」と参道を挟んだ向かいに弁天池があります。湧水が流れ込む池に、蓮が元気に葉を茂らせていました。他にも「お鼻井戸」から水が湧いています。背景に丘陵がある地形ゆえ水が湧くのでしょうね。第二話では、山内八十八ヶ所巡拝路の入口までを散策します。

土方歳三像と王南電機鉄道記念碑

弁天池の入口に建っている銅像は、新選組副長の土方歳三です。武蔵国多摩郡石田村(現在の東京都日野市石田)出身で、地元の名士です。
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実際の彼とどれくらい似ているのか気になりますよね。土方歳三が箱館戦争の折りに撮影したといわれる写真が残っています。写真とともに「使の者の身の上頼上候 義豊」という直筆の手紙も添えられていたので、間違いなくご本人だろうという説が有力です。ちなみに「義豊」は土方歳三の諱(いみな)です。その写真がこちら。よく似てますよねぇ。(クリックで拡大)
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台座のプレートによると、平成7年(1995年)に東京日野ロータリークラブが建立したものだそうです。(クリックで拡大)
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土方歳三像の反対側に建っていた大きな石碑は「玉南電気鉄道の記念碑」。王南電気鉄道は今の京王線の路線の一部です。京王線は大正2年(1913年)に笹塚〜調布間が開通、大正5年(1915年)には新宿〜府中間で直通電車が運転されるようになりました。さらに府中〜八王子間の建設をという地元の強い要望があり、折しも京王電気鉄道は揺籃期の苦闘時代にあったため、大正11年(1922年)に別会社・玉南電気鉄道株式会社を設立。新線の建設に着手しました。こうして大正14年(1925年)に府中〜八王子間が開通。3月26日に高幡不動駅構内で開通式が挙行されました。その後、大正15年(1926年)に京王電気鉄道と合併し、軌道幅を統一して新宿〜八王子間の直通運転が開始されたのです。
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以前、京王資料館様にお聞きした時に、初期の京王線は路面電車のような1輛編成の電車であったと教えていただきました。今でも京王線の線路幅は1372ミリの変則標準軌を採用しています。この線路幅は、鉄道黎明期に関東周辺に多かった「馬車鉄道」と同じであり、東京市電(現:東京都電)に直通運転する構想があったからでした。一方の玉南電気鉄道は国鉄(現・JR)と同じ1067ミリを採用していました。軌道幅の統一とは、1372ミリへの統一を指すのでしょう。京王線は東〜八子を結ぶところから名前が付いたそうですが、府中までしか開通していない時代でも京王線という名称だったのですね。(クリックで拡大)
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弁天堂と弁天池

「土方歳三像」と「玉南電気鉄道の記念碑」の間を通る道が弁天堂の参道です。弁天堂は弁天池の真ん中の島に建っています。
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弁天池には大きな鯉たちが泳いでいました。涼し気な眺めです。
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鮮やかな朱塗りの小堂が弁天堂で、福徳弁財天を祀っています。弁天様のルーツは古代インドを流れていた実在の河を神格化したもので、ヒンドゥー教の女神「サラスヴァティー」とされています。さらさら流れる川の音が音楽の演奏と連想され、音楽、学芸、智慧の女神として信仰されました。この川の神が仏教の神となった時に、才智弁舌の神とされ、「もし財を求むるならば多財を与える」神様として、財宝を施す福の神として信仰されるようになりました。だから、今でも弁天様には水辺が付き物なのですね。ご縁日は毎月15日です。(クリックで拡大)
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弁天池のまわりにはたくさんのアジサイが植えられています。名札付きなので品種名が分かって楽しい。向こうに見える建物は交通安全祈願殿(降魔殿)です。
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弁天池をぐるっと回った一番奥の行き止まりが水源である湧水池です。
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山内八十八ヶ所巡りの斜面の下が、水が湧き出る池の水源です。
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交通安全祈願受付所と交通安全祈願殿(降魔殿)

高幡不動尊は「交通安全祈願の本山」とも呼ばれ、毎日色とりどりの車両とたくさんのドライバーでにぎわいます。受付は毎日 午前9時~午後4時30分(最終受付)まで。「交通安全祈願受付所」でお申込みください。
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「交通安全祈願受付所」で受付けを済ませたら、車を「交通安全祈願殿」正面の祈祷場に駐車します。ドライバーと同乗の方は、お堂へお入りになり、身上安全祈願にご参拝。お堂の前にて車体のおはらいを受けます。(クリックで拡大)
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お堂の前の「祈願車両専用駐車場」。黄色い枠線に囲まれたスペースです。他の白い枠線は一般参拝者用の駐車場です。朝来た時はガラガラだったのに、帰りには満車になっていて府中街道は順番待ちの車が長蛇の列。
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五重塔と無料休憩所

弁天堂のすぐ先に大きな五重塔が建っています。満5年の歳月をかけて竣工した五重塔は、塔高39.8m、総高45m、和様、三手先出組、青銅瓦葺、平安初期の様式を模した美しい塔です。(クリックで拡大)
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五重塔の下が無料休憩所になっています。山内八十八ヶ所巡拝路と山あじさい観賞路の順路入口もこちらです。
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地下鉄の入口のような場所が無料休憩所の入口です。入口は2ヶ所にあってこちら側は階段になっているので、車いすやベビーカーなどの方は参道側のスロープがある入口をご利用ください。入口前に「高幡不動尊境内内略地図」やパンフレットが置いてありました。
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こちらがスロープ入口。参道の不動堂側からゆるやかな坂で休憩所に入れます。
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階段を降りると休憩所です。エアコンが効いているのでヒャッと涼しい。ほっと一息です。
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ちゃんと数えてきませんでしたが、いす席が200くらいある広い休憩所です。こちらは向かって左側。
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こちらは右側。10人掛けのテーブルが左右で合計8卓。いす席が6人×20列くらい。10時くらいはこんなに空いていたのに、境内を一周して帰ってきたら満席になっていました。外は暑いですしねぇ。
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給茶機が2台置いてありました。冷水、お湯、ホット煎茶、冷煎茶の4種類を無料で飲めます。煎茶は液体ではなく、そのたびに茶葉にお湯を注いでいるようす。とっても美味しかったです。
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男女別に清潔なトイレも館内にありました。こちらは女子トイレ。赤ちゃんのおむつ交換台が置いてあるのも助かります。
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こちらは男子トイレ。
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第3話では、山内八十八ヶ所巡拝路と山あじさい観賞路を通って、高幡城址と見晴し台に上がってみます。

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写真は弁天池の蓮です。お釈迦様の台座に刻まれている植物ですよね。蓮は泥水が濃ければ濃いほど、大輪の花を咲かせるそうです。泥水ではなく真水に近いようなきれいな水である場合、蓮の花は本当に小さな花しか咲かせません。お釈迦様は、つらく悲しい思いがなければ、人間は悟ることがないのだと伝えたかったのかもしれませんね。
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高幡不動(5話)
第一話:参道〜仁王門〜不動堂〜宝輪閣
第二話:弁天堂〜五重塔〜無料休憩所(当記事)
第三話:山内八十八ヶ所巡拝コース〜高幡城址〜見晴し台
第四話:馬場あと〜鐘楼〜聖天堂〜大師堂
第五話:奥殿〜上杉堂〜大日堂〜豊泉寮

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by u-t-r | 2017-08-01 16:00 | 八王子周辺エリア

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「直接ご本人に会ってお話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


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