八王子の公園-第12話-2
片倉つどいの森公園/八王子市片倉町
つどいの森〜片倉城址公園

3年前から取材を始めた「八王子の公園」。当初は1年あれば全部回れるだろうと軽く考えていました。ところが3年かけてもまだ終わらない。大小合わせて8か所(八王子市調べ)の都立公園だって、まだ陵南公園に行ってません。大きな公園や遺跡や湧き水など特長のあるところだけピックアップしてるのになぁ。
東京都建設局の東京都都市公園等区市町村別面積・人口割比率表(PDF)によると、平成27年4月1日現在で、東京都内で最も公園が多いのは八王子市でした。都立公園×5、区市町村立公園×781、合計786もの公園があることが分かります。ちなみに順位は、1位八王子市(786)、2位町田市(705)、3位大田区(501)、4位練馬区(445)、5位世田谷区(403)。市民一人当たり面積11.6m2は、小笠原村(58.4m2)、瑞穂町(36.14m2)、武蔵村山市(17.09m2)、多摩市(15.89m2)、利島村(14.81m2)に次いで5位という広さです。まだまだかかりそうだ。
第二駐車場
管理事務所(北棟)と八王子市防災倉庫の近くに駐車場がありました。

建物のすぐ前に身障者用駐車スペースが2台分。

スロープを下りて行った先が第二駐車場です。一般用が5台分。第一駐車場が30台でしたから、身障者用と合わせて37台が停められるわけです。どちらも公園入口に近いのが助かります。

芝生広場
2か所ある芝生広場のうち、こちらは管理棟裏手の第二芝生広場です。木立に囲まれた空間で、ビルなど人工的なものが見えず、青空と相まって広々感じます。広さは第一と同じくらいかしらね。まん中に木が1本立っているのがチャームポイント。

広場の外周をぐるりと園路が囲んでいます。ウォーキングにちょうどよさそう。小鳥のさえずりが森から聴こえてきました。正面の木立が「つどいの森」です。

つどいの森へ
芝生広場に面した「つどいの森」は、遊歩道が整備されていて、散策できるようになっています。坂が急な場所もあるのでご注意を。木漏れ日が差す森の中に入ってみましょう。

入ったとたん、ひんやりした森の空気に包まれます。涼しい〜。

急坂はここです。地面がツルツルで、どなたか滑った跡がありました。迂回する園路があるので、そちらを使ってもよし。

左の道を行ってみましょう。

階段を下りて住宅街へ抜ける道です。

下りたところにあったのは、公園西入口でした。

竜泉寺の湯
隣りの大きな建物は竜泉寺の湯。

ホームページを見てみると、3つの炭酸泉、泡の湯、ほたるの湯、不感の湯、美泡の壺、ちびっこの湯、スーパー電気風呂、シェイプアップバス・ジェットバス、水風呂、漢方塩サウナなど16種類のお風呂とサウナがあるスーパー銭湯でした。入浴料金は、大人朝風呂(朝6〜9時)680円、大人通常750円、小人(小学生)300円、幼児(4歳以上)100円、3歳以下は無料だそう。
→竜泉寺の湯(八王子みなみ野店)

西入口からつどいの森へ
西入口から公園に戻ります。

入口にあった説明板は「里山の再生活動」。小宮公園の雑木林ホールにあった説明とよく似ています。(クリックで拡大)

この森は、かつて八王子のあちこちにあった雑木林の雰囲気を残しています。

江戸時代から昭和20年代までの八王子は、江戸や東京市内に供給する炭や薪の生産地でした。民家近くにある山を管理しながら炭・薪に適した樹種を育成して、うまくサイクルができるようにして利用していました。これを「里山」と名付けたのは、京都大学農学部・京都府立大学などの教官を務めた四手井綱英です。

人が手を入れることによって、ある時は陽当たりのいい場所が生まれ、あるいは木陰ができる環境が整い、里山には多くの山野草が自生していました。今ではすっかり少なくなってしまったニリンソウ、カタクリやホタルブクロなどの群生が、昔は八王子のあちこちでよく見られたものでした。

足元に落ちていたドングリ。去年の秋のものでしょう。公園内で植物の採取は禁止されていますが、子どもたちが遊ぶ分のドングリを拾うくらいならOKだそうです。

涼しい木陰のベンチ。木漏れ日、梢を渡る風、あちこちに咲く山野草。

雑木林の中へ続く道。森には心を落ち着かせて、身体をリラックスさせる力があると思うんです。森林浴の科学的な効能としては樹木が発散するフィトンチッドと呼ばれる物質が作用しているとされています。しかも効果は30日間も続くとか。

前方が明るくなってきました。森の出口です。

青空が広がります。

あら?畑に出ちゃった…。

右方向を見ると遠くに管理棟と防災倉庫が見えます。芝生広場の北端に出たようです。

左方向にはどこか見覚えのある森。

それもそのはず。標識を見たら片倉城址公園でした。片倉つどいの森公園と同じ小比企丘陵の高台にある、すぐお隣の公園です。

片倉城址公園へ
せっかくなので、片倉城址公園まで歩いてみましょう。舗装されておらず、なんだか懐かしい踏み分け道です。

よそ様の畑の中を歩いているよう。

前方に見えてきたゲートが、片倉城址公園の入口です。

着いたところは片倉城址の空堀(つつじ山)です。今ではすっかり浅く埋められていますが、当時はもっと鋭く深い空堀だったことでしょう。

2つの公園の位置関係はこんな感じ。JR八王子みなみ野駅側が「片倉つどいの森公園」。JR片倉駅側が「片倉城址公園」です。(クリックで拡大)
cartogiraffe.comより

さて、戻りますか。最後に見に行くのは片倉つどいの森公園の名所、つどいの池(調整池)です。
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JR八王子みなみ野を10時40分に出発して、片倉つどいの森公園を縦断。片倉城址公園に着いたのが12時でした。のんびり歩いて片道約1時間半。そのまま片倉城址公園を抜けてJR片倉駅まで歩けばちょうどいいハイキングコースになるでしょうね。
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片倉つどいの森公園(全3話)
第1話:八王子みなみ野駅〜公園入口〜芝生広場〜防災倉庫
第2話:つどいの森〜片倉城址公園(当記事)
第3話:つどいの池(調整池)〜森のステージ
→八王子の公園|記事一覧

片倉つどいの森公園/八王子市片倉町
つどいの森〜片倉城址公園

3年前から取材を始めた「八王子の公園」。当初は1年あれば全部回れるだろうと軽く考えていました。ところが3年かけてもまだ終わらない。大小合わせて8か所(八王子市調べ)の都立公園だって、まだ陵南公園に行ってません。大きな公園や遺跡や湧き水など特長のあるところだけピックアップしてるのになぁ。
東京都建設局の東京都都市公園等区市町村別面積・人口割比率表(PDF)によると、平成27年4月1日現在で、東京都内で最も公園が多いのは八王子市でした。都立公園×5、区市町村立公園×781、合計786もの公園があることが分かります。ちなみに順位は、1位八王子市(786)、2位町田市(705)、3位大田区(501)、4位練馬区(445)、5位世田谷区(403)。市民一人当たり面積11.6m2は、小笠原村(58.4m2)、瑞穂町(36.14m2)、武蔵村山市(17.09m2)、多摩市(15.89m2)、利島村(14.81m2)に次いで5位という広さです。まだまだかかりそうだ。
第二駐車場
管理事務所(北棟)と八王子市防災倉庫の近くに駐車場がありました。

建物のすぐ前に身障者用駐車スペースが2台分。

スロープを下りて行った先が第二駐車場です。一般用が5台分。第一駐車場が30台でしたから、身障者用と合わせて37台が停められるわけです。どちらも公園入口に近いのが助かります。

芝生広場
2か所ある芝生広場のうち、こちらは管理棟裏手の第二芝生広場です。木立に囲まれた空間で、ビルなど人工的なものが見えず、青空と相まって広々感じます。広さは第一と同じくらいかしらね。まん中に木が1本立っているのがチャームポイント。

広場の外周をぐるりと園路が囲んでいます。ウォーキングにちょうどよさそう。小鳥のさえずりが森から聴こえてきました。正面の木立が「つどいの森」です。

つどいの森へ
芝生広場に面した「つどいの森」は、遊歩道が整備されていて、散策できるようになっています。坂が急な場所もあるのでご注意を。木漏れ日が差す森の中に入ってみましょう。

入ったとたん、ひんやりした森の空気に包まれます。涼しい〜。

急坂はここです。地面がツルツルで、どなたか滑った跡がありました。迂回する園路があるので、そちらを使ってもよし。

左の道を行ってみましょう。

階段を下りて住宅街へ抜ける道です。

下りたところにあったのは、公園西入口でした。

竜泉寺の湯
隣りの大きな建物は竜泉寺の湯。

ホームページを見てみると、3つの炭酸泉、泡の湯、ほたるの湯、不感の湯、美泡の壺、ちびっこの湯、スーパー電気風呂、シェイプアップバス・ジェットバス、水風呂、漢方塩サウナなど16種類のお風呂とサウナがあるスーパー銭湯でした。入浴料金は、大人朝風呂(朝6〜9時)680円、大人通常750円、小人(小学生)300円、幼児(4歳以上)100円、3歳以下は無料だそう。
→竜泉寺の湯(八王子みなみ野店)

西入口からつどいの森へ
西入口から公園に戻ります。

入口にあった説明板は「里山の再生活動」。小宮公園の雑木林ホールにあった説明とよく似ています。(クリックで拡大)

この森は、かつて八王子のあちこちにあった雑木林の雰囲気を残しています。

江戸時代から昭和20年代までの八王子は、江戸や東京市内に供給する炭や薪の生産地でした。民家近くにある山を管理しながら炭・薪に適した樹種を育成して、うまくサイクルができるようにして利用していました。これを「里山」と名付けたのは、京都大学農学部・京都府立大学などの教官を務めた四手井綱英です。

人が手を入れることによって、ある時は陽当たりのいい場所が生まれ、あるいは木陰ができる環境が整い、里山には多くの山野草が自生していました。今ではすっかり少なくなってしまったニリンソウ、カタクリやホタルブクロなどの群生が、昔は八王子のあちこちでよく見られたものでした。

足元に落ちていたドングリ。去年の秋のものでしょう。公園内で植物の採取は禁止されていますが、子どもたちが遊ぶ分のドングリを拾うくらいならOKだそうです。

涼しい木陰のベンチ。木漏れ日、梢を渡る風、あちこちに咲く山野草。

雑木林の中へ続く道。森には心を落ち着かせて、身体をリラックスさせる力があると思うんです。森林浴の科学的な効能としては樹木が発散するフィトンチッドと呼ばれる物質が作用しているとされています。しかも効果は30日間も続くとか。

前方が明るくなってきました。森の出口です。

青空が広がります。

あら?畑に出ちゃった…。

右方向を見ると遠くに管理棟と防災倉庫が見えます。芝生広場の北端に出たようです。

左方向にはどこか見覚えのある森。

それもそのはず。標識を見たら片倉城址公園でした。片倉つどいの森公園と同じ小比企丘陵の高台にある、すぐお隣の公園です。

片倉城址公園へ
せっかくなので、片倉城址公園まで歩いてみましょう。舗装されておらず、なんだか懐かしい踏み分け道です。

よそ様の畑の中を歩いているよう。

前方に見えてきたゲートが、片倉城址公園の入口です。

着いたところは片倉城址の空堀(つつじ山)です。今ではすっかり浅く埋められていますが、当時はもっと鋭く深い空堀だったことでしょう。

2つの公園の位置関係はこんな感じ。JR八王子みなみ野駅側が「片倉つどいの森公園」。JR片倉駅側が「片倉城址公園」です。(クリックで拡大)
cartogiraffe.comより

さて、戻りますか。最後に見に行くのは片倉つどいの森公園の名所、つどいの池(調整池)です。
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JR八王子みなみ野を10時40分に出発して、片倉つどいの森公園を縦断。片倉城址公園に着いたのが12時でした。のんびり歩いて片道約1時間半。そのまま片倉城址公園を抜けてJR片倉駅まで歩けばちょうどいいハイキングコースになるでしょうね。
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片倉つどいの森公園(全3話)
第1話:八王子みなみ野駅〜公園入口〜芝生広場〜防災倉庫
第2話:つどいの森〜片倉城址公園(当記事)
第3話:つどいの池(調整池)〜森のステージ
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