花と山野草/心源院の二輪草(4月)

心源院の二輪草(4月)
八王子市下恩方
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カタクリの花から1か月後。4月初旬の心源院様で可憐な山野草が白い花を咲かせました。春の妖精、二輪草(ニリンソウ)です。早春に芽を出し、花をつけ結実させて、初夏には地上から姿を消します。いわゆるスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれる植物のひとつで、春の一瞬にだけ姿を現して可憐な花をつけるのです。 多摩丘陵ではこの20年ほどの間に急速に個体数を減らしており、今ではごく限られた地域だけでしか見ることができなくなり、地域絶滅が危惧されています。

カタクリと同じ植え込みに

二輪草が咲いていたのは、カタクリと同じ本堂横の植え込みでした。ご住職が裏の竹を切り出してフェンスを作り、自生の山野草を移植している場所です。都の山林工事にともなって消えゆく下恩方の山野草保護に、ご住職は努められていました。乾燥に弱く、少し湿っている状態を好む二輪草は、半日陰の湿った場所に自生します。植え込みには冬の間は陽の光が差すよう落葉樹を植え、落ち葉はあえて残すことで地表が乾きにくく山野草が住みやすい環境を育成しています。
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地表を触るとフワッフワで、まるでお布団のよう。
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二輪草

ニリンソウの名前の由来は一本の茎に二輪の花を咲かせるところから。深い切れ込みがある葉を3枚輪生状につけ、その中心から花茎を2本立てて2cmほどの可憐な花を2輪ずつつけます。花被片は5枚で白色です。(クリックで拡大)
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必ずしも花が二輪付いているわけではありません。というのも、二輪草の二つ目の花は少し遅れて咲きはじめるからです。学名はAnemone flaccida。名前で分かるとおり、園芸品種アネモネの仲間です。(クリックで拡大)
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ポツポツと間を空けて咲いていたカタクリと比べ、二輪草は根茎で横へと広がるので群生して増えていきます。(クリックで拡大)
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二輪草の花言葉は「予断」「友情」「協力」「ずっと離れない」。花言葉も可憐でした。
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美しい山野草として人気がある二輪草、葉のかたちが猛毒のトリカブトとよく似ています。それもそのはず。同じキンポウゲ科の多年草なんです。ほぼ全てが有毒なキンポウゲ科でありながら、二輪草だけは例外的に食べられるそうですが、両者を間違えると命に関わります。希少な山野草だし、見るだけに留めておきましょう。左が心源院様の二輪草、右がトリカブト(Wikipediaから引用)です。瓜二つ!(クリックで拡大)
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取材協力:深澤山心源院(八王子市下恩方町1970)

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by u-t-r | 2016-06-21 16:00 | 花と山野草

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「直接ご本人に会ってお話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


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