八王子見て歩記/上川町の今熊神社(1月)

今熊山のふところに抱かれて
上川町の今熊神社(1月)
b0123486_910525.jpg

上川町の今熊神社は、金剛の滝から今熊山を越えた山すそ(海抜285m)にある神社です。当初は今熊山山頂にあったそうですが、昭和17年(1942年)に御本殿が焼失し、昭和51年(1976年)現在地に再建されました。海抜505mの今熊山に抱かれたの谷間のお社。春には周辺の山腹をミツバツツジが美しく彩ります。今熊神社に伝わる伝統獅子舞は、八王子市の無形文化財に指定されています。貞治3年(1364年)に正福寺の別当重円法師が、娯楽のために村人に舞を教えたのが始まりといわれており、五穀豊穣、悪魔退散、無病息災を祈願して奉納されます。開催日は8月の最終日曜日(31日の場合は、24日)です。

境内

鳥居をくぐって参拝させていただきましょう。
b0123486_1045434.jpg

今熊神社の由緒

境内にあった石碑によれば、御祭神は建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)と月夜見命(つきよみのみこと)の2柱。第27代安閑天皇のころに紀州(現在の和歌山県と三重県南部)から熊野本宮大社を勧請して今熊野宮と号して祀ったとあります。今熊の名前は熊野が起源だったのですね。安閑天皇は531年2月7日に66歳で即位し、536年12月17日まで在位された方でした。大化の改新をさかのぼること実に100年以上も昔という由緒ある神社です。

今熊神社はまた、行方不明者を見つけられる「呼り(よばわり)山」とも言われますが、そのいわれも安閑天皇の代です。ある時、皇后がにわかに起こった大風雨で行方不明となられ、天皇の夢にお告げがあった今熊神社で呼び戻し祈願をされたところ、たちまちその行方を知ることができたと伝えられます。今熊神社では今も行方不明者の探索祈願が行われます。(クリックで拡大)
b0123486_11175263.jpg

手水舎

鳥居をくぐってすぐのところに小さな手水舎がありました。手水舎とは拝礼の前に手を洗い口をすすいで身を清める場所のことで、手を洗うことから、「てみずや」または「ちょうずや」と呼ばれています。古来、神社に参拝する折、近くを流れる川の水や湧き水で手を清めていたそうです。今は水道がほとんどですね。
b0123486_2164657.jpg

御本殿

荘厳な今熊神社御本殿です。
b0123486_10515148.jpg

今熊太鼓の大太鼓

拝殿の前に小さな小屋が建っていました。中をのぞいてみると大きな一張りの太鼓が鎮座していました。これは「今熊太鼓の大太鼓」。山頂の社殿が火事により焼失した際、なんとか焼失は免れたものの、皮が破れ胴部が傷んでしまいました。 後の和太鼓集団「武州今熊太鼓」のメンバーが修理を申し入れ、昭和30年(1955年)に太鼓保存会として正式に認められて、今では各地のイベントにも出演する活躍ぶりを見せています。現在の大太鼓は平成26年(2014年)に張替えられました。
b0123486_20582215.jpg

今熊山登拝道

手水舎のすぐ横に今熊山への登拝口がありました。山頂に御本殿があった昭和17年(1942年)までは、この階段が登拝道だったのですね。参拝口から御本殿までの標高差218mは、JR八王子駅北口の東急スクエアビル(78.50m)の2倍以上高く、南口のサザンスカイタワー八王子(157.5m)をもしのぎます。登るのはさぞ大変だったことでしょう。
b0123486_21253591.jpg

登拝道は途中までが石段で、30mも上がると岩がゴツゴツした山道に変わります。足元は悪いし、左側はフェンスなしの急坂だし、ヒールが高い靴では登るのはちょっと大変です。
b0123486_2130475.jpg

木が伐採された斜面上に見える並木が登拝道です。頂上付近に少し見える石垣は第二見晴し台。
b0123486_2136271.jpg

今熊開運稲荷社

境内に戻って、御本殿の裏側にあるのが今熊開運稲荷社です。お稲荷様ですね。赤い鳥居が立ち並ぶようになったのは江戸時代以降です。願い事が「通る」あるいいは「通った」御礼の意味から、鳥居を奉納する習慣が広がったためだそう。
b0123486_21443633.jpg

ミツバツツジ

今熊神社の駐車場側の斜面にはミツバツツジが一面に植えられています。開花時期は例年3月下旬から4月上旬にかけて。それは鮮やかなピンク色の花が山麓にいっせいに咲くそうです。
b0123486_2151152.jpg

交通アクセスと駐車場

バスで行く場合は八王子駅から西東京バス「武蔵五日市駅」行きで、バス停「今熊登山口」下車徒歩約20分。車だと秋川街道の小峰トンネル手前を左の測道に入って道なりに500m、途中の二叉路を左折してさらに500m行けば今熊神社に着きます。神社の裏手に参拝者用の無料駐車場があるので、こちらに車を停めさせていただきましょう。右の石垣が今熊神社、直進方向が駐車場です。
b0123486_9475784.jpg

駐車場への道に架かる小さな橋は「みやまえはし」。今熊山から流れる小さな川です。
b0123486_9531037.jpg

駐車場は思ったより広めで10台以上停められそうです。とはいっても、ツツジのシーズンには満車になってしまうんでしょうね。(クリックで拡大)
b0123486_10185370.jpg

車いすでも利用できる清潔な多機能トイレが設置されていました。
b0123486_10223222.jpg

-----------------------------------------------------------------------------------------------

今回はミツバツツジの下見を兼ねて1月に行ったので、ツツジはまだツボミもつけていない状態。春になったらまた行ってみたいと思います。

-----------------------------------------------------------------------------------------------

上川町の今熊神社(4話)
1月:上川町の今熊神社「今熊山のふところに抱かれて」(当記事)
4月:上川町の今熊神社「色鮮やかなミツバツツジに包まれて」
4月:天空の神殿(前編)「ミツバツツジの山を登る」
   登拝口〜杉並木〜蛇腹坂〜第一見晴し台〜尾根道〜第二見晴し台

4月:天空の神殿(後編)「山頂の御本殿を訪ねて」
   第二見晴し台〜参道〜今熊開運稲荷社〜御本殿


ブログランキング・にほんブログ村へ

by u-t-r | 2015-03-17 16:00 | 八王子見て歩記

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「直接ご本人に会ってお話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


by UTR不動産
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28