花と山野草/八王子花巡り(後編)

八王子花巡り(後編)
路傍の花に癒されて
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階段に沿って一面の花・花・花。低いところのピンクの花はコスモス、上で咲いているオレンジ色の花はキバナコスモスです。場所は史跡「絹の道」の大塚山公園(道了堂跡)へと通じる階段。取材中に撮ったのは野生の花ばかりではありません。公園近くの道ばたにも近所の方が植えたと思われる可愛らしい花が咲いています。後編ではそんな花たちをご紹介します。

滝山城址公園で

滝山城址小祠に抜ける公園入口近くの野辺に咲いた鮮やかな紫の花はシラン(紫蘭)です。ラン(蘭)の仲間で、古くから植栽植物として親しまれてきました。関東地方以西ではこぼれダネから育った野生種が増えています。(クリックで拡大)
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シラン(紫蘭)の隣に咲いていたのはムラサキハナナ(紫花菜)。原産地は中国で寛文年間(17世紀)に観賞用として渡来し、昭和初期に野生化しました。(クリックで拡大)
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中の丸に咲いた桜の花。撮影したのが5月だったので花の盛りは過ぎていました。(クリックで拡大)
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片倉城址公園で

片倉城址公園入口のはす池に咲くコウホネ(河骨)。水中にある根茎が白くゴツゴツして、まるで骨のように見えるところから名付けられました。根茎は止血剤や浄血剤、強壮剤の漢方薬としてよく用いられます。(クリックで拡大)
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片倉城址公園の名所はしょうぶ田(菖蒲田)です。菖蒲は端午の節句に付き物ですよね。中国では古来より菖蒲の葉の形が刀に似ていること、邪気を祓うような爽やかな香りを持つことから、縁起のいい植物とされていたのが発祥です。いかにも武士好み!(クリックで拡大)
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秋葉台公園で

秋葉台公園の西側、京王堀之内駅寄りの遊歩道は斜面に一面のアジサイ(紫陽花)が植えられています。これらの西洋アジサイは日本原種のガクアジサイ(額紫陽花)から品種改良されたもの。見頃になるとさぞ壮観でしょうね。(クリックで拡大)
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絹の道で

道了堂跡に上がる北野台3丁目の階段がオレンジ色の花園に。キバナコスモス(黄花コスモス)の原産地はメキシコの高原地帯で、18世紀末にスペインマドリードの植物園に送られてコスモスと名づけられました。日本には明治20年頃に渡来したといわれます。秋の季語として有名ですね。(クリックで拡大)
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史跡「絹の道」終点の排水溝沿いに咲いていたテッポウユリによく似たタカサゴユリ(高砂百合)です。高砂とは台湾のこと。名前の通り台湾の固有種で、日本では園芸用に移入された帰化植物です。(クリックで拡大)
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鑓水商人のひとり、小泉家屋敷近くの大栗川御殿橋で咲いていたマルバルコウソウ(丸葉留紅草)。オシロイバナ(白粉花)に似ていますが、こちらは熱帯アメリカ原産で、江戸時代に観賞用として持ち込まれて野生化したヒルガオ科の植物です。残念ながらちょっとしおれかけ。(クリックで拡大)
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廿里(とどり)古戦場道で

高尾駅から多摩森林科学園へ向かう途中の坂道で咲き乱れるツツジ(躑躅)。ツツジは日本では古くから園芸品種として、交配され美しい品種がたくさん生まれました。廿里古戦場は、武田信玄の武将小山田信茂を滝山城主北条氏照の家臣、横地監物・中山勘解由・布施出羽守が迎え撃ったものの、一戦にしてもろくも敗れ去った地です。(クリックで拡大)
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多摩森林科学園で

多摩森林科学園は全国から桜の名木を集めていることで有名です。その中でも緑色の花を咲かせる御衣黄(ぎょいこう)は別格。わざわざこの桜の花を見るために訪れる方がたくさんいらっしゃいます。名の由来はの貴族の衣服の萌黄色に近いためだそう。咲きたては緑色ですが、散り際になると薄いピンク色に変化します。(クリックで拡大)
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武蔵御陵外周道路で

多摩森林科学園から武蔵御陵へ通じる道は、近所の方がお花をいっぱい植えています。中でも多く見かけたのは淡い黄色が上品なモッコウバラ(木香薔薇)。中国原産のバラで枝に棘がありません。大量に花をつけるため、開花期は圧巻です。(クリックで拡大)
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民家の庭先に咲いた豪華なバラの花。この品種ではありませんが、美智子皇后様のお名前を冠したバラがありますね。その名も「プリンセス・ミチコ」。妃殿下だった当時に訪英された折り、現地の園芸会社が、新種のバラに妃殿下のお名前をいただき贈呈したそうです。検索してみると鮮やかな濃いオレンジ色の花でした。(クリックで拡大)
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外周道路の排水溝のわずかな隙間に、掲示板下の空き地に。パンジーの花も多く植えられていました。パンジーは1800年代に北欧でアマチュアの園芸家が大きく鮮やかな群性のスミレを作るために、野生のサンシキスミレと野生スミレ、さらに近東のスミレを交配させて誕生しました。(クリックで拡大)
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庭先で咲いていた豪華な花クレマチス。古くから親しまれている鑑賞植物のひとつで、別名「蔓性植物の女王」とも呼ばれます。(クリックで拡大)
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道ばたに咲いたノースポールがマーガレットによく似た白い花を付けていました。キクの仲間で、道路沿いのプランターにもよく植えられている丈夫な植物です。(クリックで拡大)
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風にふわふわ揺れるハルジオン。ヒメジョオンによく似ているので毎回見分けるのが大変です。(クリックで拡大)
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露天駐車場の片隅で野生のスミレを見かけることがあります。タンポポやハルジオン、ヒメジョオンなどと競って咲く小さな紫の花。仕事の疲れが癒される一瞬です。

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八王子花巡り(2話)
→前編:「里山に咲く野草たち」
→後編;「路傍の花に癒されて」(当記事)

→八王子の街と野辺に咲く花たち

八王子の公園
→第1話:東京都で一番公園の多い街・八王子
→第2話:滝山公園(前編)「滝山城趾入口〜天野坂〜三の丸〜小宮曲輪〜千畳敷」
→第2話:滝山公園(後編)「中の丸〜引き橋〜本丸〜霞神社」
→第3話:片倉城趾公園(前編)「はす池〜しょうぶ田〜水車小屋〜奥の沢」
→第3話:片倉城趾公園(後編)「鳥居〜住吉神社〜二の丸〜引き橋〜本丸」
→第4話:殿入中央公園「木立を抜けていく長いローラースライダー」
→第5話:秋葉台公園「階段ピラミッドとクネクネすべり台」

→第6話:椚田遺跡公園(前編)「椚田遺跡の発掘調査記録」
→第6話:椚田遺跡公園(後編)「縄文時代の住居跡」
→第7話:中田遺跡公園(前編)「中田遺跡の発掘調査記録」
→第7話:中田遺跡公園(後編)「古墳時代後期の竪穴住居を復元」

→第8話:長沼公園-1|霜降の道「小鳥たちのコンサートホール」
→第8話:長沼公園-2|野猿の尾根道「八王子を一望する眺望園地」
→第8話:長沼公園-3|平山口〜栃本尾根「山野草の小道」
→第8話:長沼公園-4|殿ヶ谷の道「木橋の空中回廊」
→第8話:長沼公園-5|井戸たわ尾根「健脚向けの山道」

→第9話:平山城祉公園(西園)|公園北中央口〜西園
→第9話:平山城祉公園(東園-1)|東園〜中央広場口
→第9話:平山城祉公園(東園-2)|中央広場口〜ひとときのデッキ

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by u-t-r | 2015-01-13 16:00 | 花と山野草

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「直接ご本人に会ってお話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


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