八王子見て歩記/金剛の滝デイハイク(前編)

小峰ビジターセンター〜桜尾根(八坂神社)〜庚申塚
金剛の滝デイハイク(前編)
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梅雨入り前の晴れ間に金剛の滝デイハイクに行ってきました。スタート地点の小峰公園はお隣りのあきる野市、金剛の滝は八王子市に属します。どちらか一方ではちょっと物足りないので両方歩いてみました。2つの市にまたがった緑豊かな山道のコースです。写真を撮りながらゆっくり歩いて、かかった時間は2時間ちょっと。朝10時に出発すれば、お昼過ぎには帰りのバス停に着く計算です。近隣にファミレスなどがないので、ランチは八王子駅に帰ってからです。むしろ、小峰公園を往復する時間の方が長かった。

小峰公園

八王子から秋川街道を行くと、小峰トンネルを出て右カーブの途中に小峰公園(あきる野市)があります。広い駐車場のある小峰ビジターセンターが、今回の金剛の滝デイハイクのスタート地点。どのコースを歩けばいいのかアドバイスをいただくためにビジターセンターを訪ねてみましょう。駐車場の入口の目印は「←都立小峰公園」の看板標識だけ。白い乗用車が入っていく場所が駐車場入口です。見落としやすいので注意が必要です。
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ビジターセンターには公園利用者用の駐車スペースが約30台分あります。何よりありがたいのは館内にある清潔なトイレ。山道の途中にはトイレがひとつもありません。
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小峰ビジターセンター

小峰公園は都立秋川丘陵自然公園のほぼ中央部に立地し、谷戸田、尾根、小川、草地、雑木林などでなりたち、多様な環境を擁する約11haのエリアです。小峰ビジターセンターは公園の入口にあり、館内は小峰公園の自然環境の展示とともに、野外サービスとして公園スタッフに園内を1〜2時間程度案内していただける「ガイドウォーク」(当日受付)や、小峰公園を活用した自然体験プログラム「自然体験教室」(事前申込)を開催しています。開館時間は年末年始(12月29日〜翌年1月3日)を除く午前9時〜午後4時30分で、入館料はどなたも無料です。
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館内の撮影許可をいただけたので、展示をご紹介しましょう。入口を入った中央をぐるりと一周するのが展示順路です。常設展示のほかに季節折々の自然を解説しています。
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最初の展示は大きなスズメバチの巣。自由に触れる蜂の巣も隣に置かれていました。セグロアシナガバチ、キアシナガバチ、キボシアシナガバチ…。これから先の山歩きに一抹の不安が。
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続いて「谷戸田の稲作」コーナーです。谷戸田(やとだ)とは、谷間に作られた階段状の田んぼのこと。小峰公園にも谷戸田があり、昔ながらのお米づくりを体験するイベント「谷戸田の稲作」を開催しているそう。手作業で稲を脱穀する昔の道具、足踏み式脱穀機や千歯こきなどが展示されています。
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ロビー2階にかかっている稲穂が実際に谷戸田で収穫されたものなのでしょうね。
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谷戸田にはたくさんの生き物が住んでいます。そのひとつがメダカ。メダカの学名:オリジアス・ラティペスは「水田に住む幅広いびれを持つ魚」という意味だそう。へー!
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窓際に並んだ説明パネルは。植物多様性とその保全の大切さや東京の絶滅危惧植物について学ぶことができる神代植物公園植物多様性センターの説明展示です。平成24年(2012年)4月にオープンした新しい施設だそう。
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壁一面に貼られた花の写真。小峰公園の園内と園外に咲くスミレでした。アオイスミレは2月中旬から、遅咲きのコミヤマスミレは5月上旬です。全部で25種類も咲くんですね。まだ間にあうかもしれない。山道を歩くのが楽しみになってきた♪
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「里山のサプリメント 雑穀」のコーナーです。昔はお米がとれないあきる野の山間部では、やせた土地でも育つ雑穀が主食でした。人間の体に必要ないろいろな栄養素がバランスよく含まれている雑穀はふたたび見直されているそうですよ。そういえば、小津でも昔は盆・正月のような行事以外、アワが主食だったそう。餅を作るのはモチアワだったと地元の方にお聞きしました。
→小津町の旧正月行事
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淡水から汽水域に広く分布するハゼの仲間ヨシノボリ。各地の河川や湖沼などに生息する魚で吸盤状の腹鰭で川底の石や護岸にはりつくことができ、種類によっては水流が速い渓流にも生息しています。可愛い顔をしていても食性はほぼ肉食性で、水生昆虫やミミズ、エビ、魚の卵や稚魚などを捕食します。ヨシノボリには様々な種類があるのですが、それぞれ似たような特徴を持っていたり、同じ種類でも地域によって体色が大きく異なる場合があるため種の判別が難しい魚でもあります。
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隣の大きめの水槽には「秋川の魚たち」を展示しています。アブラハヤ、カワムツ、オイカワ、シマドジョウ、モツゴの6種類。底の方で泳いでいるのはカワムツでしょうね。
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ふと天井を見上げると、鳥の巣がかかっていました。何の鳥だったか確認し忘れました。
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最後の展示がこれ。植物標本かなと思って近くで見たらウロコがある。ヘビの脱皮殻でした。こんなに大きなヘビが住んでるの〜〜?!
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公園入口〜桜尾根

公園スタッフにルートを相談したところ、メインの桜尾根を薦めていただきました。公園入口から里山尾根との合流点までゆっくり歩いて25分の道のりです。健脚の方ならもっと早く着くだろうとのこと。景色を眺めながらのんびり行くことにします。写真は桜尾根入口の階段。これから先はずっと登りです。
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桜の若葉が織りなす緑のトンネル。小峰公園の桜尾根は昔から「桜山」と呼ばれ、親しまれてきました。里山の自然や風景がのこる公園のハイキングコース沿いで、ソメイヨシノとヤマザクラの大木がつくりだす花のトンネルを楽しむことができます。今年(2014年)は4月12日13日の間、「さくら山祭り」がふれあい広場で開催されました。地元のお囃子保存会による演奏などの演目や、飲食店、クラフト体験など、盛りだくさんのイベントでにぎわったそうです。
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公園内の山道はよく整備されていて歩きやすい。涼しい木陰の景色はどこか、絹の道にも似ています。
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〜八坂神社

「直進=桜尾根、右=八坂神社」の道標がありました。ちょっと寄り道、八坂神社に行ってみます。
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左が八坂神社へ登る坂道、右が歩いてきた桜尾根です。
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坂道を上がったところに八坂神社の階段がありました。
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八坂神社の拝殿です。
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説明板によると創立年代不詳で、御祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)、宇賀魂神(うがのみたまのかみ)、面足命(おもだるみのみこと)、惶根尊(かしこねのみこと)。明治2年(1869年)に八坂大神、稲荷明神、第六天神社と合社したそうです。それで神様が4柱祀られているのでしょうか。(クリックで拡大)
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手前の拝殿は礼拝用の建物で、拝殿の奥に御神体を収める本殿があります。本殿は神がいるとされる神聖な場所です。
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八坂神社の境内から五日市駅方向の眺め。すぐ下にビジターセンターの屋根が見えます。
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お参りも終わったので桜尾根の山道に戻りましょう。
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〜庚申塚

森の中を道は続いていきます。木陰のおかげでゆるやかな坂道を歩いても涼しい。
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前方の森が開けてきました。
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庚申塚に着きました。ここまでで桜尾根の4分の1を歩いたことになります。公園の山道になぜ庚申塚があるのか。それは、この尾根道が五日市と八王子を結ぶ八王子往還街道だったからです。旧留原部落の入口にあたるこの場所は魔除けの意味もあって庚申塚が祀られました。
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ベンチがあるので、少し休んでいきましょう。
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木々の間から見える古民家は谷戸田。昔ながらのお米づくりを体験するイベントが行われている場所です。手前には水田があるのでしょう。
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庚申塚は、桜尾根とケヤキ広場・冒険広場の分岐点になります。左の道を下りていけばターザンロープなどの遊具がある冒険広場に出られます。
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で!出た〜!マムシ注意の看板が。もし噛まてもあわてないで「落ち着いて病院に連絡してから直接行く」とあります。落ち着ける自信がありませぬ。第一、どう注意すればいいものか。
(クリックで拡大)
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今まで取材のたびにGoogle Mapでルートを確認していましたが、この桜尾根では道が表示されません。線が途中で切れてしまって等高線を残すばかりなり。道なき道を行くとはこのことか。いえ、もちろん公園スタッフの皆さんが整備してくれているので道はちゃんとあるんですよ。
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取材協力:小峰ビジターセンター

金剛の滝デイハイク(3話)
前編:「小峰ビジターセンター〜桜尾根(八坂神社)〜庚申塚」(当記事)
中編:「庚申塚〜馬頭観音〜小峰公園最高地点〜今熊分岐」
後編:「今熊分岐〜金剛の滝〜新多摩変電所」

高尾デイハイク(2話)
前編:「高尾駅〜多摩森林科学園」
後編:「多摩森林科学園〜高尾の蕎麦〜武蔵御陵・多摩御陵」

晩秋の高尾山デイハイク(5話)
第1話:「高尾山口駅〜清滝駅〜1号路入口」
第2話:「1号路/表参道〜つづら折り〜金比羅台」
第3話:「お地蔵様〜稜線の道〜エコーリフト山上駅」
第4話:「高尾山の眺望〜3か所から」
第5話:「ブラブラ散歩〜エコーリフトで下りる」

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by u-t-r | 2014-06-17 16:00 | 八王子見て歩記

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「直接ご本人に会ってお話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


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