賃貸管理日記/UBリフォーム(後編)

1Rのユニットバスをリフォーム(後編)
UBを独立トイレとシャワールームに(恵マンション施工例)
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恵マンションは京王線「京王堀之内駅」近くにある全室ワンルームの鉄骨造3階建で、昭和63年に建築されて築26年。当時は洋室6帖にUBが付いた学生さん向けとしては広めのお部屋でした。この時代のワンルームは今でも八王子の学生さん向け物件の中心です。「部屋にお風呂が付いている!」とお客様に大変喜ばれたものでした。それが今では、「ユニットバスは風呂に入ったあとトイレが濡れる」、「トイレットペーパーが湿って気持ち悪い」、「足下にマットも敷けない」となるのですから、時の流れは恐ろしい。
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リフォームプラン

ユニットバスの分離工事にあたって、どんなリフォームプランがあるのか調べてみました。バス・トイレ分離はトレンドのようで、色々な業者さんが商品化しており、主に以下の4つに分かれるようです。

1.トイレを別の場所に新設して、UBはバスルーム専用に。
2.浴槽の縁に間仕切りを立ててトイレと分離する。
3.間仕切り壁を入れてトイレ+小型浴槽・シャワーに。
4.既存の浴槽を撤去、開閉ドアでトイレとシャワールームを分離。

予算縮小のため、水回りの配管工事が不要で、ドアの位置も変えない4番目のプランを採用することになりました。

え?浴槽をなくしちゃうの?!と思った方。若い子はシャワーですませることが多く、お風呂にゆっくりつかる習慣がない場合が多いのです。寒い八王子の冬に身体が温まらないんじゃないかという心配はありましたが、トイレの分離を優先したシャワールーム・リフォームに決まりました。全10室のうち空室だった2部屋を同時に工事します。
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既存ユニットバス解体工事

初日はお部屋の養生作業と、既存ユニットバスの解体・撤去工事、配管切り回し工事を行いました。既存のユニットバスくん、26年間おつかれさまでした!
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作業中は破片やホコリも飛ぶので、お部屋を汚さないよう床に保護シートを敷きつめておきます。
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ユニットバスを撤去した状態のバスルーム。コンクリートブロックの壁がむき出しになりました。26年ぶりに日を浴びた床や壁たちも腐食や痛みなし!問題なし!壁の2本の配管は、洗面台につながっていた既存の温水管と冷水管(水道)です。工事は1日で終了しました。
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こちらは浴室換気口のダクト。既存の配管をなるべく生かします。
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配管切り回し工事

解体工事が終わり、古い排水管・給水管の入れ替え工事に入ります。ユニットバスは、浴槽用とトイレ用の排水管がユニット床下で1本になります。今回の工事では、排水管の位置を変えないで済みます。
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新規ユニット搬入・組立て

2日目は新しいユニットの搬入・組立て。最初は床からはじまります。
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こちらはトイレの取り付け部分。排水口の位置は既存ユニットバスと同じ場所です。
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新設したシャワールーム。トイレとの間に間仕切りが入ります。
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電気工事・ダクト工事・額縁工事

3日目。ユニットの組立てが終わったら、電気工事とダクト工事、額縁工事に取りかかります。トイレとシャワールームの照明が点いたところ。
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最後に浴室の出入り口ドアを取り付ける額縁工事を行います。
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ドアチャイムも元の位置に取り付けます。
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こうしてすべての工事が完了しました。
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完成したトイレ独立型シャワールーム

ではリフォームが終わったトイレ独立型シャワールームを見てみましょう。キッチン側の出入り口ドアは以前と変わりません。前と同じものを取り付けていますからね。
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ドアを開けるとトイレルームです。シャワールームとの間を分ける間仕切りが閉まっていると、独立したトイレにしか見えません。
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ユニットバスの時は洗面台と浴槽に面していたため、お風呂を使ったあとに床まで濡れてしまったトイレ。リフォーム後は間仕切りドアがあるので、トイレットペーパーが濡れて破ける心配もなくなりました。
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トイレの壁にタオル掛けが取り付けられていました。トイレの後の手拭きにタオルは付き物。ほんとに小さな工夫なんですけどね。タオル掛けの上に小さな棚が取り付けられています。ホテルならバスローブやタオルが置いてあるところ。使い終わったタオルを干せるでしょう。
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トイレとシャワールームを仕切るのは2枚折のドアです。境目はピボットヒンジの分だけ高くなっていて、シャワーのお湯がトイレに入るのを防止します。
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シャワールームの全景です。正面に鏡、右側に2段の棚です。シャンプーやリンスなどを置いておくのに最適な場所ですね。シャワーは温水と水の2口水栓。
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天井換気口はシャワールームとトイレの両方に1つずつ付いています。湿気のあがるシャワールーム側は大きめです。
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間仕切りドアにも浴用タオル掛け。
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新旧間取り比較

工事前の間取りと工事後の間取りを比較してみます。ユニットバス時の面積を変えずにトイレとシャワールームに分離したので、収納や居室の広さには影響を及ぼしていません。
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ついでに…

ユニットバス分離工事と同時に、居室とキッチンの床を木目調フロアマットに張り替えてしまいました。水濡れにも強いし、汚れもすぐ拭き取れます。
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今回ユニットバス分離工事をした恵マンション。実は冷蔵庫・洗濯機・電子レンジの家電3点付きなんです。さらにリフォームまでするきっかけとなったのは、オーナー様の息子さんの一言でした。「今どきトイレとお風呂が一緒なんて流行らない!」。浴槽を外してしまうには勇気がいりました。あるべきものがない寂しさというか…。実際に入居された方は気になさっていないようですね。

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1Rのユニットバスをリフォーム(2話)
→前編「バス・トイレ分離工事のむずかしさ」
→後編「独立トイレとシャワールームに(恵マンション施工例)」(当記事)

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by u-t-r | 2014-04-15 16:00 | 賃貸管理日記(ワンルーム)

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「現地で直接お話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


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