賃貸管理日記/片付けられない
2010年 03月 02日
片付けられないお部屋
お食事中だったらごめんなさい。とりあえずモザイクをかけておきました。ご覧の写真は、先日退去されたワンルームマンションです。10年前の学生時代にご入居、卒業後も社会人として住み続けた男の子のお部屋でした。テレビ番組の特集で「片付けられない女たち」を見たことはありますが、まさか自分が実物に遭遇するとは…。
お母様の来社
ある日、このお部屋の入居者のお母様が当社をお訪ねになりました。「お世話になりました。退去します」。ご実家は東北地方で、時々上京されてお部屋に来ていたそう。来るたびにお部屋を片付けなさいと話していたものの、ゴミの量は増えるばかり。前回来た時に掃除したゴミがそのまま残っていたことで息子さんの異変を感じて、今回は迎えにきたとのことでした。
どうやらゴミの処分に困っていらっしゃったようなので、とりあえず車を出して現地に行くことにしました。八王子市はゴミの分別が厳しい場所。回収日が決められているので、1日でゴミ出しすることはできません。で、玄関のドアを開けたらご覧のような光景が広がっていたというわけです。ここまで溜まると、さすがに素人さんの手には余ります。念のため同行した処理業者さんと下見のためお部屋に入ったら、それこそ足の踏み場もない状態。
室内のようす
モザイクを外した写真が下です。さすがに見たとたん絶句してしまいました。床が見えないほど散乱した衣服やバッグ、コンビニ・スーパーの袋。コンロやシンクの上には飲み終わった飲料パックが立ち並んでいます。なぜか椅子の上に電気ポットが置いてありました。下に置くと埋没しちゃいますものね。
こちらは玄関のタタキです。ビニール傘が何本も傘入れに並び、足元にはペットボトルが何本も置いてありました。お風呂場もすごいことになっていましたが、さすがにお母様の前で無神経にパチパチ写真を撮るわけにもいきません。
ゴミ撤去作業開始
下見の結果、思ったより手強いことを確認した処理業者さん、当日は、2トン車2台と作業員5人を連れてやってきました。あまりに大量なので部屋の中で分別、そのまま手際よくトラックに積み込んでいきます。作業は朝8時30分に開始して、終わったのは夕方6時。男性5人がかりで9時間半もかかる大仕事になってしまいました。
通常は回収日ごとに分別して出すゴミですが、今回は産業廃棄物として、廃棄処理までを業者さんにお願いしました。処分費用だけで15万円もかかってしまったのですから、いかに大変な量だったかお分かりになるでしょう。
作業が終わって
写真は、こうして片付けられたあとのお部屋のようす。同じ玄関とは思えませんよね。
元はこうだったんだと変に感心してしまいました。
こちらは居室。ようやく床が見えました。壁は多少汚れていますが、床は意外にきれいなままでした。業者さんのお話しでは「食べ残しが重なっていたわけじゃないから」、弁当や飲み残しなど生ゴミがなかったのが不幸中の幸いだったそうです。床がゴミにカバーされた状態だったよう。
ユニットバスはこんな感じになりました。掃除前はゴミ置き場と化してお風呂を使える状態ではありませんでした。写真を撮ろうにも、入る気にすらならない惨状でしたっけ。
戦いすんで
ゴミの撤去作業が終わったあとも、翌月実家へ戻るまでお部屋にしばらくお住まいでした。これでお別れなんだと思っていたら、ある日八王子市内で再会。10kgも痩せていた身体も元に戻って、大変元気そうなようす。
息子さんをただちに連れ帰った判断も見事ですが、ご実家でのフォローも愛情あふれるものだったのでしょう。さすがは母の愛情。お母様がささえきって、すっかり健康を取り戻された彼を見て私も安心いたしました。
退去時のゴミ出し
退去時にはお部屋を掃除して戻していただくのが原則ですが、そのためには1週間前から計画的にゴミを出し続けないと、引っ越し日に残ってしまいます。
なにせ曜日によって出せる種類が決まっているのが、わが街八王子。市役所の「家庭用ごみ・資源物収集カレンダー」で、各町の回収日のご確認をお願いいたします。
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久しぶりにお会いした元居住者様。
「いつになったら記事にしてくれるの?」
「友だちにも話しちゃった」
いや、その、元気になってくださったのは、大変うれしいです。もちろん公開を了承してくださったから記事にしているわけですが、むずかしいんですよ。こういう話題を書くのって。お部屋の中は居住者様のプライバシー、私たち不動産屋が安易に立ち入る場所ではありません。悩んだあげく、こういう記事になりました。いかがです?
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お食事中だったらごめんなさい。とりあえずモザイクをかけておきました。ご覧の写真は、先日退去されたワンルームマンションです。10年前の学生時代にご入居、卒業後も社会人として住み続けた男の子のお部屋でした。テレビ番組の特集で「片付けられない女たち」を見たことはありますが、まさか自分が実物に遭遇するとは…。
お母様の来社
ある日、このお部屋の入居者のお母様が当社をお訪ねになりました。「お世話になりました。退去します」。ご実家は東北地方で、時々上京されてお部屋に来ていたそう。来るたびにお部屋を片付けなさいと話していたものの、ゴミの量は増えるばかり。前回来た時に掃除したゴミがそのまま残っていたことで息子さんの異変を感じて、今回は迎えにきたとのことでした。
どうやらゴミの処分に困っていらっしゃったようなので、とりあえず車を出して現地に行くことにしました。八王子市はゴミの分別が厳しい場所。回収日が決められているので、1日でゴミ出しすることはできません。で、玄関のドアを開けたらご覧のような光景が広がっていたというわけです。ここまで溜まると、さすがに素人さんの手には余ります。念のため同行した処理業者さんと下見のためお部屋に入ったら、それこそ足の踏み場もない状態。
室内のようす
モザイクを外した写真が下です。さすがに見たとたん絶句してしまいました。床が見えないほど散乱した衣服やバッグ、コンビニ・スーパーの袋。コンロやシンクの上には飲み終わった飲料パックが立ち並んでいます。なぜか椅子の上に電気ポットが置いてありました。下に置くと埋没しちゃいますものね。
こちらは玄関のタタキです。ビニール傘が何本も傘入れに並び、足元にはペットボトルが何本も置いてありました。お風呂場もすごいことになっていましたが、さすがにお母様の前で無神経にパチパチ写真を撮るわけにもいきません。
ゴミ撤去作業開始
下見の結果、思ったより手強いことを確認した処理業者さん、当日は、2トン車2台と作業員5人を連れてやってきました。あまりに大量なので部屋の中で分別、そのまま手際よくトラックに積み込んでいきます。作業は朝8時30分に開始して、終わったのは夕方6時。男性5人がかりで9時間半もかかる大仕事になってしまいました。
通常は回収日ごとに分別して出すゴミですが、今回は産業廃棄物として、廃棄処理までを業者さんにお願いしました。処分費用だけで15万円もかかってしまったのですから、いかに大変な量だったかお分かりになるでしょう。
作業が終わって
写真は、こうして片付けられたあとのお部屋のようす。同じ玄関とは思えませんよね。
元はこうだったんだと変に感心してしまいました。
こちらは居室。ようやく床が見えました。壁は多少汚れていますが、床は意外にきれいなままでした。業者さんのお話しでは「食べ残しが重なっていたわけじゃないから」、弁当や飲み残しなど生ゴミがなかったのが不幸中の幸いだったそうです。床がゴミにカバーされた状態だったよう。
ユニットバスはこんな感じになりました。掃除前はゴミ置き場と化してお風呂を使える状態ではありませんでした。写真を撮ろうにも、入る気にすらならない惨状でしたっけ。
戦いすんで
ゴミの撤去作業が終わったあとも、翌月実家へ戻るまでお部屋にしばらくお住まいでした。これでお別れなんだと思っていたら、ある日八王子市内で再会。10kgも痩せていた身体も元に戻って、大変元気そうなようす。
息子さんをただちに連れ帰った判断も見事ですが、ご実家でのフォローも愛情あふれるものだったのでしょう。さすがは母の愛情。お母様がささえきって、すっかり健康を取り戻された彼を見て私も安心いたしました。
退去時のゴミ出し
退去時にはお部屋を掃除して戻していただくのが原則ですが、そのためには1週間前から計画的にゴミを出し続けないと、引っ越し日に残ってしまいます。
なにせ曜日によって出せる種類が決まっているのが、わが街八王子。市役所の「家庭用ごみ・資源物収集カレンダー」で、各町の回収日のご確認をお願いいたします。
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久しぶりにお会いした元居住者様。
「いつになったら記事にしてくれるの?」
「友だちにも話しちゃった」
いや、その、元気になってくださったのは、大変うれしいです。もちろん公開を了承してくださったから記事にしているわけですが、むずかしいんですよ。こういう話題を書くのって。お部屋の中は居住者様のプライバシー、私たち不動産屋が安易に立ち入る場所ではありません。悩んだあげく、こういう記事になりました。いかがです?
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by u-t-r
| 2010-03-02 17:18
| 賃貸管理日記(ワンルーム)