つぶやき/介護

「介護に教科書はいらない」

後期高齢者医療制度が今年度(2008年)中にスタートします。
「後期高齢者」というネーミングが世間を騒がせていますが、
少子高齢化の進行で、それだけ介護が切実な問題になっているからでしょう。
当社にも親御さんのお世話をしながら働いている同僚がいます。
高齢者の介護は、悩み・笑いをくり返す日々だそう。

ある本に巡り会いました。
今年4月に出版された「介護に教科書はいらない」。
著者の羽成幸子さんは、5人もの身内を看取られた方です。
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印象に残った部分をいくつか引用してみましょうか。

「介護とはとどのつまり、排泄物とつき合うことだ」
「夕方の四時ごろになると、決まって私の心と体が悲鳴をあげた。<逃げ出したい>という悲鳴だ」
「年を取って亡くなっても、病気で亡くなっても、死は一生懸命生きた人に与えられるご褒美だと思います」

羽成さんの視点は、冷静かつ現実的。
毎日のことですから、格好なんてつけていられない。
汚い、うまく言う事を聞いてくれないと文句を言うのではなく、
ありとあらゆる工夫をしていくことを薦められます。
また、いつ終わるともしれない看護の日常では「介護者の心が折れないこと」、
「お稽古や趣味など介護者も自分の時間を作るべき」の2つが大切だと説かれます。

思わずもらい泣きしてしまったお話しもありました。
認知症のお母さまを介護している娘さんに、羽成さんは意見を求められます。
ある日、お母さまを一人家に残し、郵便局に行く用事ができてしまいました。
片道わずか3分足らずの留守が心配な娘さんは考えました。
お母様にエプロンを着せて、インゲンの筋を取ってもらうようお願いします。
そのヒモを座っているイスの背もたれにしっかり縛りつけて外出。
こうすれば、少しの間外出しても外に出てしまう心配はありません。
大急ぎで帰ってきたら、まだ黙々と筋を取り続けていらっしゃるお母様。。
それを見たら泣けて泣けて…、と娘さん。
「羽成さん、これって虐待ですか?」
「愛です。私は愛だと思います」と答える羽成さん。
(「介護に教科書はいらない」P176)

全部をご紹介できないのが残念です。
ご興味がおありの方は、Amazonでも入手できるようです。
●「介護に教科書はいらない」羽成幸子著

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私どもUTR不動産の仲介物件にも、バリアフリーのものがあります。
例えば、京王八王子駅徒歩6分の「パレスヤマゴ」。
2LDK〜3LDKの家族向け賃貸マンションです。
こちらのオーナー様は、同じマンションの1階にお住まいです。
入居者の方がベビーカーや車イスで楽に出入りできるよう、
駐輪場側に本格的なスロープを設置されました。
つぶやき/介護_b0123486_064533.jpg

廊下の幅員がもともと広いので、玄関からお部屋までスムーズに出入りできます。
駅から近く、セキュリティも完備しているところから、当社きっての人気物件です。

一昔前は「スープの冷めない距離にお互いが住む」。
最近では、お年を召された親御さんにお子様の近くの賃貸マンションへ、
移っていただくケースが増えてきたように感じます。
こういう時代に自分たち、地元の不動産屋にできる事ってなんだろう。
自問自答しながら、皆様のお話しを聞かせていただいています。

八王子市役所や市内各事務所の窓口では「介護保険事業者一覧表」を配布しています。
八王子市をサービス実施地域とする事業者をまとめた小冊子です。
WebサイトからもPDFファイルで一覧表をダウンロードできます。
●八王子市|介護保険事業者一覧表
※urlが変更されていた場合は"八王子+介護保険事業者一覧表"で検索してください
by u-t-r | 2008-08-12 21:54 | つぶやき

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「現地で直接お話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


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