つぶやき/八王子の夜店1

八王子の夜店:第一話「食べもの屋台」
ついつい、はしごをしたくなる
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_09055656.jpg
前回、「夜店の思い出」を書いたのは2年前の平成25年のことでした。夜店には不思議な魅力があります。子どものころのお祭りの記憶、甘い食べものの香りやカラフルな景品が目を引く当てくじ。写真は今年4月、藤森公園の桜まつり。満開になった桜の下、ご家族連れでにぎわう夜店です。お子さんと一緒に歩くお父様も実はワクワクしてるんじゃないでしょうか。例年は陸上競技場横の桜並木が会場なのですが、今回は公園整備中ということで、いつもと場所を変えて浅間神社の参道に屋台が並びました。八王子の夜店ってどんな商品が並んでいるのでしょう。桜まつりの屋台をご紹介しましょう。

屋台の歴史

屋台が普及したのは江戸時代です。何度かの大火により、幕府は市内に防火線を設けました。類焼を防ぐための防火線とされた開けた場所を広小路といいます。上野広小路など今でも地名に残っていますね。広小路では恒久的な建物の建築が禁じられる一方、芝居小屋や屋台など仮設の施設は許されました。当時、地方から働きに出てきた独身者が多かった江戸では、家で煮炊きするより屋台で食べる方が安かった背景もあり、手軽に食事をとれる屋台の需要が大きくなっていきます。外食産業のはじまりです。今でも食べもの屋台が多いのは、その名残なのかもしれませんね。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_09593623.jpg
広島風お好み焼き

広島風お好み焼き1枚500円。以前、夜店の記事を書いた時に、メニューに地域差があることが調べて分かりました。大阪のお好み焼きは、小麦粉の生地と肉やキャベツなどの具を混ぜ合わせて焼きますが、広島のお好み焼きは、生地の上に具を重ねていくのが特徴です。今では全国区になった広島焼きも、最初は地域で愛される食べものでした。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_11160176.jpg
広島風お好み焼きは、もう1店舗出店していました。こちらは黄色い幕の夜店です。お値段は先ほどの赤いお店と一緒で500円。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_12533077.jpg
大阪焼き

大阪焼き1枚300円、2枚500円。「広島」風お好み焼きに対して、こちらは「大阪焼」きです。今川焼き用の鉄板を使用するのが特徴で、鉄板の一方のくぼみに卵を割って落とし、もう一方のくぼみには関西風お好み焼きに似た小麦粉主体の生地を流し入れ、天かす、紅しょうがなどの簡素な具を入れて焼きます。最後に両者を合わせて焼き上げて完成。お好み焼き用のソース、ふりかけ海苔、マヨネーズなどをかけて出すところはたこ焼きに似ています。大阪焼きと言う名前が付いていますが、大阪では知ってる人がほとんどいないそう。

つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_12474797.jpg
たこやき

たこやき1パック500円。大阪名物といえば、なんといってもたこ焼きです。真っ赤なタコがハチマキを締めているイラストが可愛らしい。たこやき屋さんは全部で4店舗もありました。人気商品なんでしょうね。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_13002096.jpg
ジャンボたこやき1パック500円。こちらはジャンボたこやきだそう。で、同じ500円。買った!
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_13065516.jpg
たこやき1パック500円。ピンク色の桜花の幕が可愛らしいたこやき屋さん。「藤森名物」「行列のできる店」「元祖」、三拍子揃ってます。買った!!
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_13132802.jpg
たこやき1パック500円。最後のたこやき屋さんは「銀だこ」です。黄色い幕が夜になると夜店の照明で透けるんでしょうね。きっと魅力的な眺めだと思います。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_13171728.jpg
やきとり・おでん・もつ煮・いか焼き

もつ煮500円、おでん600円、焼きそば500円。たぶん、お父様たちがつかまっちゃうのがこちらの屋台。屋台というよりお店と呼んだ方がいいかもしれません。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_11231108.jpg
からあげやさん

からあげ小300円、大500円。お子さんに一番人気のある給食メニューは鶏のからあげだそうですよ。以前取材した保育園の先生がおっしゃっていました。「あついよ。油がはねます。きをつけて下さい。」と平仮名で書いてあるのは、きっと、漢字がまだ読めないお子さんにも分かるように。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_13245745.jpg
チキンステーキ

チキンステーキ400円、とろ〜りチーズ+100円。同じチキンでもこちらはステーキです。上にかける「究極 秘伝のタレ」は、おろしポン酢、しおダレ、しょうがタレ、にんにくタレの4種類があるそうです。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_13550464.jpg
玉こんにゃく

玉こんにゃく200円。ちょうどこの時はお店の方が留守でした。商品写真を見ると、串に玉こんにゃくを3個刺して、2串セットみたいですね。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_13301841.jpg
フライドポテト
フライドポテト大300円、特大500円。ハンバーガー屋さんなどでおなじみフライドポテト。マヨネーズとケチャップをサービスでかけてくれます。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_18053651.jpg
じゃがバター

じゃがバター500円。じゃがバターだけでも美味しそうなのに、上にかけるトッピングも選べるそうです。メニューは、塩、塩コショウ、コショウ、しょうゆ、七味唐辛子、ガーリック、マヨネーズ、明太ドレッシング、甘味噌、キムチのもとの10種類。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_13371975.jpg
じゃがバター屋さんはもう1軒ありました。お店の装飾が同じなので姉妹店かしらね。「上のじゃがバター営業しています」のボードが置いてあったし。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_17463631.jpg
ふりふりポテト
ふりふりポテト大500円、小300円。こちらはフライドポテトに色々な味の粉をかけてフリフリ振るふりふりポテトです。味は塩、チリ、カレー、チーズ、のり塩、コンソメ、梅かつお、たこ焼き、塩こしょう、しょうゆバター、ガーリック、バーベキュー、ロースト醤油、コーンポタージュ、ブラックペッパーの15種類。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_17384125.jpg
ふりふりポテト1袋300円、大盛り500円。ふりふりポテト屋さんももう1軒。こちらは味付け粉の種類をイラストで解説してあるので分かりやすい。焼きチーズ、コーンポタージュ、塩コショウベーコン、しょうゆマヨネーズ、のり塩バター、バターチキンカレー、ガーリック、バーベキュービーフ、コンソメ、メンタイマヨ、ローストしょうゆバターの11種類。粉の名前が微妙に違います。袋も動物が口を開けてる可愛いデザインだし。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_17573929.jpg
串かつ新世界

鮪串、牛串、鶏串、豚串、300〜500円。新世界は通天閣がある大阪の繁華街です。で、串カツは大阪名物。「ソースの二度づけ禁止」はお約束です。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_18160343.jpg
やきとり

やきとり各種120円。一方こちらは東京の人に昔から愛されてきた焼き鳥です。大阪vs東京、八王子決戦か!やきとり、ねぎま、とりかわ、ボンジリ、ハラミ、肉だんご、豚クシ、白クシの8種類で、120円の均一料金。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_18243638.jpg
ジャンボ串焼

ジャンボ串焼各種500円。お肉をガッツリ食べたい方にはこちらのジャンボ串焼。牛カルビ、牛タン、牛ロース、豚カルビ、サザエ、つぶ貝の6種類で、500円の均一料金。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_18293775.jpg
富士宮焼きそば

富士宮焼きそば500円。静岡県富士宮市のご当地グルメです。平成11年(1999年)に富士宮市の地域おこしに付いて話し合いをしている際に、独自性がある地元の焼きそばに着目したのがきっかけだそう。B級グルメの人気を決めるB-1グランプリにおいては第1回と第2回は第1位、第3回は特別賞となりました。地域おこしの成功例ですよね。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_18371946.jpg
五平餅

五平餅300円。信州名物五平餅は夜店のほかに高速SAでも有名です。焼いた餅の柔らかさ、香ばしい醤油の香りが堪らない。みそダレ、ごまダレ、いずれも1串300円でした。
つぶやき/八王子の夜店1_b0123486_18423918.jpg
第二話ではお菓子屋台をご案内します。

-----------------------------------------------------------------------------------------------

子どものころ、神社のお祭りでは境内や沿道に縁日の屋台がどっと出たものでした。裸電球に浮かび上がる魅力的な屋台の食べもの、浴衣を着て少しお化粧をした同級生たちの大人びた姿。それが最近は屋台の数も、人出も種類も以前より減ってしまったように感じます。世の中の景気や社会の気分、子どもの減少など色々な理由があるのでしょうね。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
八王子の夜店(3話)
第一話:食べもの屋台「ついつい、はしごをしたくなる」(当記事)
第二話:お菓子屋台「綿菓子は子ども時代の思い出」
第三話:釣りもの・くじ屋台「カラフルな景品が目を引く」

ブログランキング・にほんブログ村へ

by u-t-r | 2017-09-12 16:00 | つぶやき

UTR不動産です。八王子の歴史や暮らしをコツコツ取材しています。基本は「現地で直接お話しを聞く!」。地元の話題が多いですが、どうぞお付き合いのほどを。


by UTR不動産
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31